バッテリーは、交換時期を見誤るといろいろな不具合につながる可能性があり注意が必要です。
という事で、こんにちは! Wincube(車検のコバック小倉南店@北九州)です!
結論から言うと、最近の車は特に、ご自身でバッテリー交換をするのは避けた方が無難です。
なぜ自分で交換しない方が良いのでしょうか?
今の車は、交換の失敗リスクが高い
インターネットで検索すれば、バッテリー交換の方法もすぐに出てきます。
中には、「簡単に交換できる」と書いている記事も少なくありません。
昔の車は新しいバッテリーと交換するだけで良かったので、簡単にできるという認識の人が多いようです。
しかし、今の車は予備知識と正しい手順が必要。手順を間違えると失敗のリスクもあるので、事前にしっかり調べておきましょう。
今のバッテリーは充電制御仕様のもの
昔の車と今の車との大きな違いは、環境性能が求められている点です。
省エネでエコな車が増えているのは、CO2の排出量を抑えて、地球温暖化など環境へ与えるリスクを減らすため。
そこで車に「充電制御」という機能が付加されました。
ものすごく簡単にまとめると、車に積まれている発電機の発電の制御を、できるだけ短時間で行う方法です。
充電制御することでエンジンの負荷が抑えられ、結果的に燃費の向上が期待できるのです。
そして短時間で充電を制御するためには、短時間で効率的に充電ができる専用のバッテリーが必要です。
アイドリングストップ車の普及もあってエンジンを始動する回数が大幅に増え、負荷が余計にかかることから、バッテリーに求められる耐久性も格段に高いものになりました。
つまり、今の車に搭載されているバッテリーは、昔のバッテリーとは性能的に違うものだと理解しておきましょう。
取り替えバッテリーや手順を間違えると大変なことに
充電制御用のバッテリーと昔の車に搭載されていたバッテリーは、型式も、充電の受け入れ性(高速充電への対応性)も異なります。
現在使われているバッテリーの種類は、以下の3種類。
- ①一般車両バッテリー
- ②アイドリングストップ車用バッテリー
- ③ハイブリッド専用補機バッテリー
自分の車のバッテリーが3種類のうちどれにあたるのか、すぐに思い出せますか?
あまり意識したことがないという方がほとんどではないでしょうか。
特にハイブリッド車には「駆動用」と「補機用」という2種類のバッテリーが積まれていますから、予備知識がないまま手を出すのは危険です。
もしも交換するバッテリーを間違えたり、交換手順を間違えたりすると、燃費が悪くなるだけでなく、電子制御されている車の機能や設備が使えなくなるトラブルにつながることもあります。
ヒューズを飛ばして走行不能になったり、ショートや火災を引き起こしたりした事例もあるので、「簡単」と言い切るべきではありません。
久しぶりに車を買い替えた人ほど気をつけて!
1台の車を大切に乗り続けてきた方が最近の車種に乗り換えた後、昔のままのバッテリー知識で交換しようとするケースを少なからず見かけます。
スタッフに質問をしていただければ、自分で行わない方が良い理由を説明できるのですが、いきなり通販で安いバッテリーを購入して取り替えてしまい、「車の調子がおかしい」と相談に来られる方もいらっしゃいます。
アイドリングストップ車用のバッテリーは、メモリーバックアップという作業が必要です。
その手順なしでバッテリーを取り替えてしまうと、走行に不具合を生じることがあるので本当に気をつけてください!
ネット通販のバッテリーに潜むリスク
インターネットで検索すると、安いバッテリーが見つかりますね。
価格だけ見ると魅力的ですが、車に適合したバッテリーかどうかを確かめたり、交換の手順を調べたり、必要な装備を買い足したりする手間が必要です。
交換後は廃棄の問題も生じますから、思ったほど簡単な作業ではありません。
安さはメリットに感じられるかもしれませんが、万が一リスクが発生した場合は、整備工場に交換を頼むよりもかなり面倒なことになります。
失敗した場合に何が起きるかも考えて、リスクを生じさせない選択をしたいところですね。
不良品が届く可能性がゼロとは言えない
自分で購入して取り換えれば、安く上がるだけでなく、整備工場に出向く時間や労力を省けるので楽なように感じられます。
しかし、安物には安いなりの理由がちゃんとあるものです。
例えばバッテリーの中に入っている大切な基盤の数が少ないものがあったり。確かめられない部分ですから、ほぼ100%、気付かずそのまま使ってしまいます……。
寿命が短いものにあたって、安物買いの銭失いになることも。
インターネットでも初期不良バッテリーの情報がいろいろと見つかりますから、珍しい話ではないのかもしれません。
実際に、通販で購入したものの寿命がすぐに来てしまい、新品を買い直す羽目になって余計な出費がかさんだというケースも。
もしかしたら不良品でなく、適応しないバッテリーを付けてしまったことでトラブルが発生しているのかもしれませんが、トラブルの理由を素人が瞬時に見分けるのはほぼ不可能です。
万が一のトラブル対応が遅くなる
万が一初期不良や故障などのトラブルが起きた時、実店舗がない(または家の近くにない)ショップで購入した場合には、交換対応に時間がかかります。
これは、車乗りからすると中々面倒くさい状況だったりしますが、意外とその状況になってから悩む方も少なくありません。費用を削りすぎると結局余計な時間とトラブル対応の出費がかかる場合もあるので注意が必要です。
きちんとしたショップなら交換対応もすぐにしてもらえますが、遠方のショップだったりすると、連絡や交換品の対応に時間がかかり、急いで交換したいときに間に合わないことも。
また、バッテリー上がりを起こした後は、一時的に復旧しても再びバッテリーが上がる可能性が高いので、早急に交換が必要です。
トラブルを避けたいのなら、発送に数日かかるネット通販は避けたほうが無難と言えます。
もしも届いたバッテリーが初期不良だった場合、返品対応にさらに時間がかかります。
ネットで購入したバッテリーの持ち込みを受け付けていない整備工場もあります。もしも整備工場で交換を拒否されたら、交換作業を全て自分でやらなければなりません。
持ち込みを拒否される理由は、万が一バッテリーが原因で故障した場合に、整備工場の対応のせいにされる可能性があるためです。残念ながら、製品への信用度が高くないことをプロの整備士はよく知っているのですね。
得体のしれない商品を使用することで、問題が起きた時に、整備工場側としてもその責任を負わされるとしたら、たまったものではないですよね。
整備工場に依頼して安全に交換を
車のトラブルは突然起きることも少なくありません。
エンストは最たるものでしょう。
何かが起きた時に、信頼できる整備工場に頼めるかどうかは精神的な安心感が違います。
JAFに加入している人は外出先でも落ち着いて対応できますが、そうでない場合は普段から信頼できる整備工場を見つけておきましょう。
バッテリー交換も、いつもの工場にお願いするほうが何かと安心です。
万が一のトラブルが発生しても、すぐに対応してもらえますからね。
整備工場を探すときは、車検を行える「指定工場」であれば、なお安心です。
当店も、地方運輸局からきちんと指定を受けている工場です。
安心してお任せください!
バッテリー交換をDIYで自分でするのにはいろいろな問題が起こりやすいという話でした。
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