こんにちは。福岡県北九州市小倉南区にある、ミニバン・軽自動車・働く車(商用バン)の専門店、Win cube代表の堀尾です!
セレナ(C25系)は5ナンバークラストップの広い室内空間を確保し、多彩なシートアレンジや広い視界を確保していることからファミリー層に人気が出ました。
中古で購入しようと思えば50万円程からで手に入れることができるため、今でも中古車市場では大変人気のある車です。
セレナ(C25系)についてはセレナってどんな車?の記事で詳しくご紹介していますので、よろしければご参考ください。
今回は、そんな人気のセレナ(C25系)の中古車購入をご検討中の方へ「セレナ(C25系)の弱点」についてお話させていただきます。
もし今、セレナの中古車をお探しなら、当店の豊富な在庫車情報をご覧ください。
セレナ(C25系)の弱点はラジエーター
3代目セレナ(C25系)の弱点はズバリ、ラジエーターです。
ラジエーターから水漏れしていると、オーバーヒートに直結してしまいます。最悪エンジンブロー(エンジンが激しいダメージを受けること)につながってしまい、高額な修理費用が発生してしまうことになります。
ですので、ラジエーターはとても重要なパーツと言えます。
ラジエーターがどんなパーツなのか、水漏れの兆候がどんなものなのかなどを解説していきたいと思います。
ラジエーターって何?
ラジエーターとは、簡単に言えば「エンジンを冷やすための装置」です。
ラジエーター内の冷却水(クーラント)をエンジン内へ循環させることで、エンジンが過剰に熱を持たないようにしています。エンジンを冷やしたことで熱くなった冷却水は再度ラジエーターへと戻ってきて冷やされ、またエンジンを冷やすために送り出される……というような循環する仕組みとなっています。
水漏れを放っておくとオーバーヒート?!
ラジエーターから水漏れしていると、エンジンをうまく冷やすことができなくなってしまいます。そうすると当然エンジンは熱くなりすぎてオーバーヒートしてしまいます。
その結果エンジンブローにつながり、エンジンを修理しないといけなくなったり、修理では済まず載せ替えになったりしてしまいます。40~50万円の高額な修理費が掛かって痛い目をみることになります。
ですが、ラジエーターからの水漏れが早い段階で分かればラジエーターの交換費用だけで済みます!水漏れしているかもしれない兆候を知っておけば、すぐに対処することが可能になります。
水漏れしているかもしれない7つの症状
焦げた臭いがする
車を運転している時、車から降りた時……なんだか焦げたような臭いがするな?という場合は水漏れしている可能性があります。
この焦げたような臭いは、ラジエーターから漏れた冷却水が熱くなったエンジンなどに滴り、ジュっと焼けることで起こります。
※漏れたエンジンオイルが同様に焼けても焦げたような臭いがすることもあります。
エアコンから温風が出ない
冬場、ヒーターを付けている時。最初は温風が出ていたのに、いつの間にかただの常温の風しか出なくなっていたという場合はラジエーターの冷却水が漏れ、減ってしまっている確率が高いと言えます。
車のヒーターは、循環しているラジエーターの水がエンジンを冷やしたことによって熱くなったもの(お湯)を温風として利用している仕組みになっています。つまり温風が出なくなるということは、その冷却水自体が減っているという状態なのです。
地面にクーラント跡がある
クーラントとは冷却水のことです。
セレナを駐車していた地面に緑色の水が垂れている場合はラジエーターからの水漏れの可能性があります。
※日産純正クーラントは緑色です。
リザーブタンクのクーラント量が規定量以下になっている
ラジエーターのクーラント予備タンク内のクーラントが規定量を下回っている場合は冷却水が漏れている可能性があります。
予備タンクには上限(MAX)と下限(MIN)のメモリがありますので、時々チェックしておきましょう。
ラジエーター上部が緑色をしている
ラジエーターの上部がまんべんなく緑色をしている時は水漏れしています。
これは完全に漏れていると言えますので、すぐにラジエーターを交換しなくてはいけません。
水温計が上昇(※赤色に点灯)している
水温計の目盛りが「H(高温)」付近まで上昇してしまっていると、ラジエーター冷却水が異常なほど高温になっていて危険な状態です。
※前期型(2005年~2007年)は水温系に針が無く、警告灯の色(青→赤)で判断するため気付きにくくなっていますので注意が必要です。
高水温警告灯(赤色)が点灯したり「H」まで目盛りが上昇してしまった場合、不安やパニックに陥ってしまうかもしれませんがとりあえずいったん落ち着きましょう。正しい手順に従って二次災害を防ぐ必要があります。(正しい手順は後ほど詳しくご説明いたします)
エンジンルームから蒸気が出る
走行中、信号待ちなどで停車した際にボンネットの隙間から蒸気がモクモクと上がってくることがあります。
これは高温になったラジエーター冷却水が漏れて吹き出し、蒸気となって煙のように出てきているのです。
高温の熱い水でやけどしてしまうかもしれませんので、すぐにボンネットを開けるようなことはしないでください。
こうなってしまうとお手上げ状態なのですが、取るべき正しい手順があります。
オーバーヒートの対処法
もし万が一、走行中にオーバーヒートの症状が出てしまった場合は正しい手順で対処する必要があります。
- 赤色の高水温警告灯が点灯した
- 水温系の目盛りが「H」付近まで上昇した
- エンジンから蒸気が上がった
これら上記の症状が出た場合の対処方法をご紹介します。(セレナの販売会社である日産のマニュアルより)
安全を確認しながら、走行車線から離れた場所へ車両を移動させます。
- 非常点滅表示灯を作動させます。
- パーキングブレーキをかけます。
- セレクトレバーを P に入れます。
エンジンは停止させないでください。
- すべての窓ガラスを開けます。
- A/C(エアコン)スイッチをOFFにし、マニュアルエアコン付車は温度調節ダイヤルを高温側に合わせ、風量切り替えダイヤルで風量を最大にします。オートエアコン付車は温度調節スイッチで最高温度にし、風量切り替えスイッチで風量を最大にします。
- 車両から降ります。
- ラジエーターから蒸気または冷却水が漏れ出していないかなど、音の確認や目視での点検をしてください。蒸気または冷却水が出なくなるまで待ってから作業を進めます。
- エンジンフードを開けます。
- 冷却ファンが作動しているか目視点検します。
- ラジエーターとラジエーターホースから冷却水が漏れていないか目視点検します。
冷却ファンが作動していないとき、または冷却水が漏れているときは、エンジンを停止させます。
12.エンジンが冷えてから、エンジンを始動させてリザーバータンク内の冷却水量を点検します。ラジエーターキャップは開けないでください。
13.必要に応じてリザーバータンクに冷却水を注入します。
ラジエーターの交換費用
不幸中の幸いでエンジンにダメージがなく、ラジエーターの交換のみで済む場合の費用の目安は以下のようになります。
ディーラーで純正品を使う場合・民間工場で社外品を使う場合では3倍近く価格の差があります。
これには、「セレナ(C25系)はラジエーターが弱点」ということが関係しています。弱点ということはラジエーターの水漏れが多く、需要が多いということです。需要が多い=供給も多いので、社外品が安価で出回っているということになります。
社外品も純正品も品質にはほとんど差はありませんので、安い方を選んでいただいて問題ないかと思います。
その他の注意点
ラジエーターにつながっているホースの結合部から漏れる場合や、ホースに亀裂が入っているとそこから漏れてしまうケースもあります。
ラジエーターからもホースからも水漏れが一切ないのに、オーバーヒートを示す高水温警告灯が点灯・水温系の目盛りが上昇してしまうことがあります。
そのような場合は、冷却ファンが作動していないことがありますので、ファンの動作確認をしてみてください。
セレナ(C25系)中古車を買う場合はここをチェック
セレナ(C25系)の中古車購入を検討されている方は、実際に中古車販売店へ行ったときには必ずボンネットを開けラジエーター回りをチェックしましょう。
買った後すぐに水漏れが発覚して車が動かなくなったり、オーバーヒートしてエンジン載せ替えなんてなったら目も当てられませんよね……
冷却水リザーブタンクの容量が規定量以内か・ラジエーター上部からクーラント漏れ跡がないかなど、しっかりと見ておくと良いかとおもいます。
また、そのほかの「セレナ(C25系)中古車購入時にチェックしておいた方が良いところ」についてはセレナの中古車を買うときはここをチェックの記事でご紹介していますので、よろしければご参考ください。
アフター保証の対象か確認
購入前にラジエーター回りを入念にチェックし「大丈夫だ!」と思って購入しても中古車ですので、納車後しばらくしてから水漏れしてきた……なんてこともあり得ます。
そこで大切になってくるのが、販売店のアフター保証の有無・内容です。
価格の安さだけにつられてしまって「保証無しのセレナ」を購入してしまった場合、納車後しばらく経って水漏れが発生してしまうと有料での修理となってしまいます。水漏れ原因のオーバーヒートでエンジンブローしてしまったりすれば、30万円以上の高額な修理費が掛かってしまうことになります。
「買って数か月なんだからお店がなんとかしてくれるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、「保証無し」で購入するということは購入後何が起こっても自分で対処しなければならないということです。無償修理は行ってもらえませんので、身銭を切らざるを得ません。
そのような事態を防ぐためには、購入後のアフター保証が充実している販売店から購入することが大事です。
ただし、保証の内容は販売店によって様々なので、ラジエーターの水漏れに関してどこまでが補償対象になるのかを事前に確認しておくと良いかと思います。
アフター保証についてはセレナ中古車を購入する時保証って必要?の記事でもご紹介していますので、ぜひご参考にしてください。
まとめ
中古車市場で人気の3代目セレナ(C25系)には、ラジエーターが弱いという弱点があることをご説明させていただきました。ラジエーターからの水漏れはエンジンブローを引き起こしてしまうので注意が必要となります。
もし万が一水漏れしていても、出来るだけ早い段階で気づくことができれば、エンジン本体へダメージを与えてしまう確率も下げることができます。
セレナ(C25系)の購入をご検討されている方は、購入前に十分な確認を行っていただき、乗り始めてからも「ラジエーターが弱い」ということを覚えておいていただけるとよいかと思います。
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
この記事があなたの車選びに少しでもお役に立てばうれしいです。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
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