軽冷凍車は何度まで冷える?中温・低温の違いと選び方

食品配送や仕出し弁当、鮮魚・精肉の運搬、移動販売などで活躍する軽冷凍車。
中古の軽冷凍車を探していると、「中温冷凍車」「低温冷凍車」「マイナス20℃設定」など、さまざまな表記を目にします。
しかし、初めて冷凍車を購入する方にとっては、
「中温と低温は何が違うの?」
「マイナス20℃設定なら、必ずマイナス20℃まで冷える?」
「弁当や鮮魚、アイスにはどの冷凍車が必要?」
と疑問に感じることも多いのではないでしょうか。
軽冷凍車は、車両によって対応する温度帯や冷凍能力が異なります。価格や走行距離だけでなく、実際に運ぶ商品に合った仕様を選ぶことが大切です。
今回は、軽冷凍車がどのくらい冷えるのか、中温・低温の違い、中古車を選ぶ際の注意点を分かりやすく解説します。
軽冷凍車は何度まで冷える?
軽冷凍車の到達温度は、搭載されている冷凍機や荷室の断熱性能によって異なります。
一般的には、次のような仕様に分けられます。
- 中温冷凍車
- 低温冷凍車
- 冷蔵車・クーリング車
- 保冷車
冷凍車メーカーでも、運ぶ荷物に合わせて中温仕様、低温仕様、加温仕様などを用意しています。軽自動車から大型車まで対応する製品があり、必要な温度帯に合わせて選ぶ仕組みです。
中古車でよく見かける軽冷凍車では、マイナス5℃前後までを想定した中温仕様や、マイナス20℃前後までを想定した低温仕様などがあります。
ただし、中温・低温の呼び方や性能基準は、冷凍機メーカー、架装メーカー、車両の年式によって異なります。
そのため、「中温だから何度」「低温だから必ず何度」と決めつけず、車両ごとの仕様書や冷却テストの結果を確認する必要があります。
中温冷凍車とは?
中温冷凍車は、冷蔵品やチルド品など、比較的高めの温度帯で管理する商品に向いている車両です。
主な用途としては、次のようなものがあります。
- 弁当や惣菜
- ケーキや洋菓子
- 乳製品
- 野菜や果物
- 生花
- 一部の鮮魚や精肉
- 冷蔵食材
商品によって適切な温度は異なりますが、凍らせずに低温を維持したい配送で使用されます。
低温冷凍車と比べると購入価格を抑えられる場合があり、冷凍食品やアイスクリームを運ばない事業者にとっては、必要十分な選択肢になることがあります。
一方で、「冷凍車」という名前でも、冷凍された商品を長時間維持できるとは限りません。
マイナス温度まで設定できる車両であっても、真夏の配送や頻繁な扉の開閉では、庫内温度が上昇する可能性があります。
低温冷凍車とは?
低温冷凍車は、中温冷凍車よりも低い温度帯に対応した車両です。
主に次のような商品の配送に使われます。
- 冷凍食品
- 冷凍肉
- 冷凍魚介類
- アイスクリーム
- 冷凍スイーツ
- 冷凍加工品
スズキのキャリイ特装車でも、通常の冷凍車とは別に「低温冷凍車」がラインアップされており、必要な性能に合わせて仕様を選べるようになっています。
低温冷凍車は冷凍能力だけでなく、荷室の断熱材やドアシールなども低温輸送に対応した構造になっていることがあります。
特にアイスクリームや冷凍食品を配送する場合は、単にマイナス温度に設定できるだけでなく、夏場や長時間の配送でも温度を維持できるかが重要です。
「マイナス20℃設定」なら必ず冷える?

中古車情報に「マイナス20℃設定」と書かれていても、実際の使用中に必ずマイナス20℃を維持できるとは限りません。
冷凍車の冷却性能は、次のような条件によって変わります。
- 外気温
- 日差しの強さ
- 荷物の量
- 積み込む商品の温度
- 荷室扉の開閉回数
- 走行速度
- アイドリング時間
- 冷凍機の状態
- 荷室の断熱状態
- 冷気の吹き出し口付近の積み方
ダイハツも、カタログ上の到達温度は一定の走行条件と時間を前提とした数値であり、外気温、扉の開閉頻度、走行状態などによって冷凍能力を十分に発揮できない場合があると案内しています。
つまり、設定温度と実際の庫内温度は同じとは限りません。
特に中古車を購入する際は、「何度設定か」だけでなく、実際に冷凍機を作動させ、どこまで温度が下がるかを確認することが大切です。
冷凍車は荷物を凍らせる車ではない?
軽冷凍車を購入する際に、特に注意したいポイントがあります。
多くの冷凍車は、常温の商品を短時間で凍らせるための車ではありません。あらかじめ適切な温度まで冷やされた商品を積み込み、その温度を配送中に維持するために使用します。
ダイハツも、冷凍車や冷蔵車は十分に予冷し、あらかじめ適温にした商品を積み込むよう案内しています。
例えば、常温の飲料や食品を大量に積み込み、冷凍機だけで急速に冷やそうとすると、庫内温度がなかなか下がらないことがあります。
使用前には荷室を予冷し、商品も適切な温度にした状態で積み込むことが基本です。
商品別に適した軽冷凍車を選ぶ

弁当・惣菜・ケーキ
弁当や惣菜、ケーキなどは、凍結させずに一定の低温を保つ必要があります。
使用目的によっては、中温冷凍車や冷蔵車が選択肢になります。
ただし、運ぶ商品ごとに適切な管理温度が異なるため、製造元や取引先が定める温度条件を必ず確認しましょう。
鮮魚・精肉
鮮魚や精肉は、配送時間や加工状態によって必要な温度帯が変わります。
短距離の冷蔵配送であれば中温仕様で対応できる場合がありますが、冷凍された魚介類や肉類を運ぶ場合は、低温仕様が必要になる可能性があります。
荷室内の水洗いを行う場合は、床や内壁の材質、水抜き穴、腐食の状態も確認したいポイントです。
冷凍食品
冷凍食品の配送では、低温冷凍車が有力な候補です。
特に配送時間が長い場合や、夏場にも使用する場合は、外気温の影響や扉の開閉を考慮し、余裕のある冷凍能力を選びましょう。
アイスクリーム
アイスクリームは温度変化の影響を受けやすいため、低温仕様の冷凍車が必要になることが一般的です。
中古車を選ぶ際は、カタログ上の設定温度だけでなく、外気温が高い環境での使用条件、断熱材の厚さ、ドアの密閉状態なども確認しましょう。
用途によっては、2コンプレッサー仕様も候補になります。
中温と低温で迷ったときは?

中温冷凍車と低温冷凍車で迷ったときは、価格の安さだけで選ばないことが大切です。
次の内容を販売店へ伝えると、必要な仕様を判断しやすくなります。
- 運ぶ商品
- 必要な管理温度
- 配送時間
- 1日の配送件数
- 扉を開閉する回数
- 夏場の使用状況
- 積み込む量
- 使用する地域
低温冷凍車は性能が高い一方、車両価格や整備費用が高くなる可能性があります。
反対に、中温冷凍車では能力が足りない仕事に使用すると、商品の品質管理に影響するおそれがあります。
必要以上の性能を選ぶのではなく、仕事内容に合った温度帯を選びましょう。
まとめ|設定温度ではなく用途と実際の冷却状態で選ぼう

軽冷凍車には、中温仕様や低温仕様などがあり、搭載される冷凍機によって対応できる温度帯が異なります。
中温冷凍車は、弁当や惣菜、乳製品などの冷蔵・チルド配送に適している場合があります。
低温冷凍車は、冷凍食品、冷凍肉、冷凍魚介類、アイスクリームなど、より低い温度で管理する商品に向いています。
ただし、「マイナス20℃設定」と表示されていても、外気温や積載量、扉の開閉、断熱状態によって、実際の庫内温度は変化します。
中古の軽冷凍車を選ぶ際は、次の点を確認しましょう。
- 運ぶ商品に必要な温度
- 中温・低温の仕様
- 冷凍機の型式
- 実際の冷却テスト
- 荷室の断熱状態
- 整備履歴
- 購入後の修理・保証体制
当店では、車両の価格や走行距離だけでなく、お客様が運ぶ商品や配送環境も伺いながら、用途に合った軽冷凍車選びをサポートしています。
中温と低温のどちらを選べばよいか分からない方や、中古の軽冷凍車をお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。







